ミズノオープン

〜全英への道〜ミズノオープンが
新コースザ・ロイヤル ゴルフクラブでこれまでにない
取り組みに挑戦

tn1807_01 18番グリーン回りに設置された800席のギャラリーシートは海外トーナメントのような雰囲気だ

5月24~27日、JGTOツアー「~全英への道~ミズノオープン at ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」が開催された。全英オープン日本代表選手選考会の最終戦を兼ねた大会として知られるミズノオープンだが、今年は会場変更をはじめ、数々の新しい取り組みがなされた。その狙いや効果を大会事務局長の徳岡秀和氏にうかがった。

世界基準の選手輩出のために“超”長距離コースに会場変更

大会の取り組みを語る徳岡大会事務局長

大会の取り組みを語る徳岡大会事務局長

1971年にスタートしたこの大会は、98年から全英オープン予選を兼ねた「~全英への道~ミズノオープン」として、岡山県の「JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部」で開催されてきた。2007年~10年にかけては他のコースが使われたが、以降は再びJFE瀬戸内海GCに戻り開催。本場スコットランドを彷彿とさせる本格的リンクスコースという、試合会場も注目されてきた大会だ。

今年は茨城県の「ザ・ロイヤル ゴルフクラブ」に会場が変更された。まずはその理由から、徳岡事務局長にうかがった。 「ザ・ロイヤルGCは、世界基準を標榜したコース改造を行ないました。一方、ミズノオープンは海外のメジャーに行く選手を決める大会。テーマはやはり世界基準、世界で戦える選手を輩出したいというのが私たちの思いです。そこでザ・ロイヤルGCでやってみようと。また、これまでは長く西日本で開催してきましたが、東日本のお客様にも本大会に触れていただきたいという思いもありました」

JFE瀬戸内海GCとザ・ロイヤルGCの違いはどこにあったのだろうか。
「最大の違いはやはり距離です。全長8007ヤード・パー72、そして705ヤードのパー5ホールなどは話題になりました。ただ、強い海風や硬いフェアウェイなどは共通点だったと思います」

プレーした選手からは「とても疲れた。距離が長いからといって飛ばすだけではダメ。コースマネージメントが重要」という声が多かったとのこと。世界基準の“超”長距離コースは、一筋縄ではいかなかったようだ。

運営面ではどうだろうか。長年慣れ親しんだ会場を変更するには、多くの苦労があったに違いない。
「多くのことが予測不能で、本当に大変でした。事前告知、ギャラリーサービス、アクセス、駐車場など、すべて想像の範囲内でしか準備ができませんでした」

それでもギャラリー数は4日間で約1万2000人を記録。大会は成功を収めたと言っていいだろう。
「正直ほっとした」と徳岡事務局長も言うように、初めての場所でも確かな手応えをつかめたことは収穫だっただろう。

ゴルフファンだけでなく
誰もが楽しめるイベントが必要

国内トーナメント初の試みとなった帯同キャディビレッジ

国内トーナメント初の試みとなった帯同キャディビレッジ

今大会ではコース変更だけでなく、これまでのトーナメントでは見られなかった新しい試みがいくつもあった。その一つが帯同キャディ専用ビレッジの設置だ。

国内のトーナメントでは選手もキャディもクラブハウスを利用するが、海外のトーナメントではクラブハウスを利用するのは基本的に選手のみ。キャディは別の専用施設を利用するケースが多い。今大会は、それにならったわけだ。
「海外の試合同様にキャディ専用のスペースを作り、そこで準備や休憩をしてもらおうと考えました。事前の説明では不安の声が多かったのですが、やってみたら『こういうスペースはありがたい』と、かなり良い評価をいただきました」

いまやプロツアーでは、帯同キャディはなくてはならない存在。彼らの居場所を確保することは、トーナメントの質を上げる意味からも重要なことと言えるだろう。

JGT選手会の取り組みにより、予選落ちした選手を集めた土曜日プロアマトーナメントも開催された。反応はどうだっただろか。
「とても良い試みになりました。特に子どもが参加できたことがよかったです。土曜日は学校が休みですから。ジュニアゴルファーにとって、トッププロと一緒にラウンドできたことはとてもいい経験になったと思います」

次世代のゴルファーを育てる意味からも、意義のある取り組みとなったようだ。

他にも、ロケット投げやディスク飛ばしなど、子どもの自由な発想で遊びながら運動能力が鍛えられる「ミズノプレイパーク」、リズムに合わせた体操と自重を使った筋力トレーニングを大人も子どもも一緒にできる「脳が喜ぶ健康体操 ラララサーキット」などを実施。ゴルファーだけでなく、ゴルフをよく知らない人も楽しめるイベントが好評を博した。

全英OP出場を決めた4選手。左から秋吉翔太選手、M・ヘンドリー選手、川村昌弘選手、小林正則選手

全英OP出場を決めた4選手。左から秋吉翔太選手、M・ヘンドリー選手、川村昌弘選手、小林正則選手

今後、男子ツアー、そしてミズノオープンを盛り上げていくために重要なことは何だろうか。
「いま男子ツアーは、石川遼選手会長を中心に、選手の意識改革や数々の新しいギャラリーサービスに取り組んでいます。ツアー活性化のために、これらの活動を主催者も一緒になり継続していくことが大切ですね。そしてミズノオープンは、これからも『全英への道』を冠でやっていきますので、さらに大会の質を上げ、世界のメジャーに選手を送り出すという意味で恥ずかしくない大会にしていきたいと思っています」

ゴルフトーナメントとして、世界基準を満たすものに進化させていくことは重要だ。加えて、ギャラリーを楽しませるために、ゴルフファンだけをターゲットにするのではなく、全てのスポーツファンが楽しめる場所にすべく取り組んでいくことがますます大切になっていくに違いない。