「ワールドランキングシステム」とは

世界のフィールドを視野に
フェアにランキングする
「ワールドランキングシステム」


 世界ランカーが日本で優勝を競い合うシーンは間違いなく増えるだろう。日本人プレーヤーも国際舞台で実力を上げておりワールドランキング(WR)上位をめざす。エビアンマスターズの優勝で宮里藍は初めてLPGAツアー優勝者となったが、いま彼女はRolexランキングでは11位(8月24日現在)に浮上している。
 このように世界のあらゆるフィールドにおけるゴルフツアーを視野に、連動しフェアにランキングするシステムとしてワールドランキングシステムがある。
  特にRolexランキングは女子プロの実力を表すワールドランキングシステムであり、2004年5月に初めて開催された世界女子ゴルフ会議の期間中に実現した、女子ゴルフとしては初めての包括的なシステムだ。世界の5つの女子ゴルフツアーであるUSLPGA、JLPGA、LET、KLPGA、ALPGさらに全英女子オープンを主幹するLGUが公認している。
 女子のWRはRolexランキングで決められるが、仕組みは男子の公式ワールドゴルフランキング委員会が4大メジャー選手権を含む米、欧、日、アジア、南ア、豪のプロツアーにカナディアン・ネーションワイド、ヨーロピアン・チャレンジツアーを加えたプロツアーを対象に決定するランキング・ポイントによる評価システムを基本とする。
 2年間(ローリング期間)を対象期間に最低15試合以上出場しているプロ、アマの女子ゴルファーが対象となり、先程の5つの女子ツアーの賞金ランキング対象のオフィシャルな競技とUSLPGAの2部ツアーであるFutures Tourの競技が対象となる。
 ではどのようにランキングは決定されるのか。先に記したようにRolexランキングは、既に確立されている男子の方法を基本にしている。
 ワールドランキングの上位200位以内の選手が何名出場するかによって決まる『WORLD Event Rating Points』(表1)とそのツアーの前年度賞金ランキング上位50名以内の選手が何名出場するかによって決まる『HOME TOUR Event Rating Points』(表2)の前記2つの要素を合計したポイントによって、『Total Rating Points』が決まり、獲得ポイントが決定される。
 ではポイントはどのように配分されるのか。
 ポイントは、その大会の出場選手(strength of the field)によって決定されるが、世界4大メジャー大会とFutures Tourの大会はその限りでなく、固定されたポイント配分とする。それぞれの選手が獲得するポイントは、その大会の最終成績順位に対応し、出場している選手の順位と出場人数により決定されたポイント配分に準じる。Rolexランキングは、2年間104週間の期間を対象とするが、直近の13週間のウェイトが最も高い方式である。選手の獲得ポイントをその選手の対象期間の出場試合数で割り、平均ポイントとして算出して順位をつける。各大会、出場選手によるポイントは2つのカテゴリーの合計でその試合の獲得ポイントが決定する。
 1つはWRに基づくポイントの合計、もう1つはホームツアー(前年度のJLPGA賞金ランキング、LETのオーダー・オブ・メリット等)。JLPGAの大会を例にとると、出場選手中、Rolexランキング上位200位の選手が何名いるか、および前年度の賞金ランキング上位50位の選手が何名いるかにより決定される。出場選手のそれぞれの成績順位に応じてポイント配分される。


○ワールドランキングシステムの改定(男子)

 公式ワールドゴルフランキング委員会は7月15日、来年からそのランキング形式を徐々に変更し、分母(除数)となるトーナメントを52に修正することを発表した。これにより、フルスケジュールで多くの試合に出ることを選ぶ選手への不利が緩和されることになる。例えば、この10年間で、WR上で最も多く試合に出ているビジェイ・シンは、出場試合数が増えることによるランキング低下の影響を受けなくなるわけだ。
 このランキング形式は、出場した各トーナメントのランキングポイントを基準にしており、出場したトーナメント数で割られる(除数)されることになっている。このポイントの価値は(現在の)分母基準最低40トーナメントでは、2年間にわたり13週毎に徐々に減ってくることになる。
 このシステムでは、2年間で40回もプレーしないタイガー・ウッズには有利になるが、逆に2年間で60試合近く出場するシンのような選手には不利になっていた。ちなみにシンは2004年度9試合も優勝しているのに、シーズン終わりになるまでナンバー1のタイガー・ウッズを超えることが出来なかった。
 今回の変更は比較的単純で、ポイント算出の最近の最大分母を、2年間で何試合に出たかに関係なく52試合にするということだ。委員会としては、世界の200人の選手による平均出場試合数により、その数値を決定したもの。
 委員会は又、選手達がメジャーやWGCの予選通過を狙うために、分母が少ないことがランキングを有利にするとの理由で、その重要な時期に試合をスキップしてきたことにも懸念を示していた。
 公式世界ランキング委員会のチェアマン、マイケル・ボナラック卿は「委員会としては、この方法が選手達により多く試合に出るよう勇気づけると考えている」と話している。
 この形式は、一度に移行することを避けて、徐々に変更されることになっており、来年1月、最大分母を60にし、その後2012年1月に目標の52になるように、6ヶ月毎に2試合ずつ減らして行くことになっている。


○LPGAのRolexランキングQ&Aより
■出場試合数として見なされるのはどういう条件か?
対象試合において1打でも打った場合は出場と見なす。もし途中で棄権、失格になった場合は、出場と見なすが、ポイント配分の対象にはならない。
■Rolexランキングは何に運用されるのか?
それぞれのツアーとして、選定された大会の出場資格に運用していく。
〈例〉USLPGAは、全米女子プロ選手権、全英女子オープンのメジャー2大会、またHSBC女子ワールドマッチプレー、女子ワールドカップの出場資格として導入予定。
■Rolexランキングに入っている選手が対象期間104週の間に最低出場試合の15試合に満たない場合、ランキングからはずされるのか?
出場試合数15試合に満たない場合はランキングから除外される。
■新しい選手はどのようにランキングに参入できるのか?
52週間の間に8試合出場したらランキングに入る。
■Rolexランキングはどのようなペースで更新されていくのか?
世界の各対象大会終了後の翌週火曜日に更新される。